BtoB受注システムで電話・FAX注文を減らす方法

BtoB受注システムで電話とFAX注文を減らす。中小企業の受注入力を軽くする考え方の内容を示すアイキャッチ 情シス・業務改善

電話やFAX注文は、聞き間違い、読み間違い、手入力の負担が出やすい業務です。BtoB受注サービスを使うと、注文情報をデータとして受け取りやすくなります。

電話・FAX受注が多く、販売管理への手入力を減らしたい中小企業の総務・システム担当者に向けて整理します。

この記事の要点

  • 導入前はFAX約5割、電話と訪問時の注文が各約2.5割で、現在はWeb受注が6〜7割まで進んでいます。
  • 全顧客を一度に切り替えず、使える先から移行し、残る注文経路は例外として管理します。
  • 注文ログと問い合わせ理由を残すと、入力負担だけでなく次に直す運用も見えます。
電話とFAX注文をBtoB受注システムへ切り替える中小企業のイメージ
電話やFAXで受けていた注文をデータ化すると、入力負担と確認の曖昧さを減らしやすくなります。

この記事を書いた人

一人総務・少人数総務として15年以上、現在は約50名規模の会社で管理職として、総務・経理・情シス・庶務・労務・社内調整を横断して担当しています。実務で試したAI活用・業務改善の経験をもとに、このテーマを整理しています。

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BtoB受注システムで変わった数字

項目これまで改善後・目標
注文経路電話・FAX注文が多く、事務員が販売管理へ手入力受注システム経由の注文が6〜7割まで拡大
移行期間お客様ごとに慣れ方が違う開始から約2〜3年で大きく切り替えが進む
確認方法電話やFAXでは言った・書いたの判断が曖昧注文ログが残り、原因確認や改善につなげやすい

一気に全社・全顧客を切り替えるより、使いやすさを伝えながら少しずつ増やしたことが現実的でした。中小企業のシステム導入では、この段階移行が重要です。

取引先を一律に動かさない移行管理表

取引先の状態案内方法次の確認
自社で登録できる書面やメールで案内する初回注文が通ったか確認
操作に不安がある電話で画面を見ながら支援する詰まった箇所を記録
現行手段を希望無理に切り替えない紙・FAX側の入力負担を別途減らす

受注チャネルの現状を基準値として残す

受注経路改善前のおおよその比率移行時の扱い
FAX約50%読み取りや入力負担が大きい層から案内する
電話約25%聞き間違い防止のため記録が残る経路へ誘導する
訪問時の注文約25%取引先の事情を確認し、無理に一律移行しない

この比率は導入前の基準値です。移行率や入力時間の削減は、運用開始後に同じ定義で再計測します。

電話・FAX・訪問をWeb注文へ寄せる全体像

注文経路を電話・FAX・訪問・Webに分けて比率を出すと、どこから切り替えるべきかが見えます。当社では導入前、FAXが約5割、電話と訪問時の注文がそれぞれ約2.5割でした。現在はWeb受注が6〜7割まで進み、入力負担だけでなく注文履歴の確認も軽くなっています

工程やること注意点
電話注文聞き取りと検索が必要時間と中断が多い
FAX注文文字が読みにくい数量の読み間違いが出る
Web注文商品と数量が明確データとして扱える
販売管理連携手入力を減らせる警告設計が重要

受注は電話一本に多くのコストがある

いつもの商品を聞き取り、販売管理で検索し、数量を入れる作業は小さく見えても積み重なります。中断も多く、事務側の負担になります。

FAXは書いてあっても読めないことがある

FAX注文は証跡が残る一方で、数字や商品名が読み取りづらいことがあります。2と3の違いのような小さな不安が確認工数になります

電話注文とFAX注文とWeb注文の違いを比較する図解
Web注文は、注文内容を明確なデータとして残しやすい。

Web注文は注文内容が明確になる

顧客が商品を選び、数量を入力する形なら、注文内容がデータとして残ります。言った言わないや読み間違いの余地も減ります

顧客側にもメリットがある

電話やFAXの時間に縛られず、好きなタイミングで注文できます。Amazonのような感覚で注文できることは、顧客側にも便利です

すぐ全員が切り替わるわけではない

慣れた注文方法を変えるには時間がかかります。会社側の効率だけでなく、顧客が使いやすい説明とフォローが必要です。

ログが残ると改善しやすい

電話やFAXでは曖昧になっていた問題も、データ注文ならどこで何が起きたか追いやすくなります。責任追及ではなく改善に使う視点が大切です

総務は受注部門とシステム会社をつなぐ

受注の実務を知る部署と、連携を作るシステム会社の間に立ち、実際の注意点をシステムへ反映させます

切り替えが進まない顧客への対応

切り替えが進まない取引先を一括で催促するのではなく、操作に慣れている先、説明があれば使える先、電話やFAXを残す必要がある先に分けます。営業担当と理由を確認し、相手側の利点まで説明できる先から進める方が、無理なく利用率を上げられます。

迷い起きること対策
顧客に一方的に変える反発が出る顧客側のメリットも伝える
例外を考えない間違い注文が通る警告条件を作る
現場ヒアリング不足実務に合わない受注担当者の確認点を聞く

注文ログを改善材料として残す

受注データが残れば、注文傾向やエラー傾向をAIで分析しやすくなります。電話やFAXの曖昧な情報より、データ化された注文の方が改善材料になります。

Web注文に任せる範囲と人が見る範囲

受注システムで任せる部分と人が確認する部分を分ける図解
自動化してよい部分と、人が確認すべき部分を分ける。

顧客への案内や利用状況の集計は任せやすいですが、連携仕様や例外設計は管理者が受注部門と相談しながら握る必要があります。

BtoB受注システム導入前の確認リスト

  • 電話・FAXの負担を把握したか
  • 顧客側のメリットを説明できるか
  • 注文データの連携先を決めたか
  • 警告条件を作ったか
  • 切替が遅い顧客への対応を考えたか

導入前はFAX5割・電話2.5割・訪問2.5割だった

受注システムを入れる前は、注文の入口がかなりアナログに寄っていました。ざっくりした感覚では、FAXが5割、電話が2.5割、訪問時の注文が2.5割くらいです。

注文方法導入前の感覚現場で起きていた負担
FAX約5割字が読みにくい、数量の判別に迷う、手入力が必要
電話約2.5割「いつものあれ」から商品を探す必要がある
訪問時の注文約2.5割後で社内入力するため、情報の抜け漏れが起きやすい
Web受注現在は6〜7割程度まで進行注文内容が明確になり、ログも残る

Web受注が6〜7割まで進むと、単に入力時間が減るだけではなく、受注ミスが起きたときの原因確認もしやすくなります。曖昧だった注文が、改善できるデータに変わることが大きいです。

切り替え対象を三つの層に分ける

取引先は、案内だけでWebへ移れる先、操作説明があれば移れる先、相手側の事情で電話やFAXを残す先に分けます。注文頻度と手入力の負担を営業担当と確認し、効果が出やすい先から案内すると、相手へ無理を求めずに移行を進められます。

移行できなかった理由も受注経路と一緒に残すことが大切です。操作環境、社内ルール、注文頻度が分かれば、再案内する先と例外として受け続ける先を判断できます。

Web化後も残る注文を例外として管理する

Web受注が6〜7割まで進んでも、残りをすべて無理に切り替える必要はありません。取引先側のシステム事情、担当者の操作環境、注文頻度によって、電話やFAXを残す方が合理的な場合もあります。重要なのは、残った経路を「移行失敗」と扱わず、理由が分かっている例外として管理することです。

確認すること残す記録次の対応
Webへ移行できない理由操作環境・社内ルール・担当者事情営業担当と再案内の可否を確認
注文頻度と入力負担月の件数・確認戻り負担の大きい先から支援
誤入力や問い合わせ発生内容・原因・修正方法画面説明や警告条件へ反映

移行率だけを追うと、相手へ無理を求めやすくなります。注文件数、手入力時間、確認の戻りを合わせて見れば、次に声を掛ける先と、現状のまま受ける先を分けられます。

現場の要望を、そのままシステム会社へ投げない

BtoB受注システムを調整するときは、最初に受注担当者へ先入観なく話を聞きます。「電話をなくしたい」「FAXをやめたい」という要望だけでなく、実際に何を聞き取り、どこで商品を探し、何を確認して販売管理へ入れているかまで把握します。その後に、業務側で変えられるルールと、システム側で必要な機能を分けてからシステム会社へ伝えます。

整理する視点システム会社へ渡す内容
現場の目的どの入力・確認を減らしたいか
現在の手順受注から販売管理登録までの工程
残す例外電話・FAXを続ける取引先と理由
費用の上限固定費を増やしても回収できる範囲

現場にとって便利な機能をすべて追加すると、開発費や固定費が増え、会社全体では良い投資にならないことがあります。現場・システム会社・会社の費用対効果を同時に見て、実現できる落としどころを作ることが総務の役割です。要望を投げて終わらず、社内ルールの変更で解決できる案も持ちながら一緒に検討します。

よくある質問

Q
電話注文をゼロにできますか?
A

すぐにゼロにするより、割合を減らす発想が現実的です。

Q
顧客が使ってくれない場合はどうしますか?
A

メリットを伝え、使い方を案内し、少しずつ移行します。

Q
FAX注文はどう扱いますか?
A

OCR機能や手入力との併用を考え、将来的にデータ化できる入口を作ります。

Q
総務が関わる意味は何ですか?
A

受注実務、システム連携、社内調整をつなぐ役割があるからです。

まとめ

電話やFAXを一度にゼロへすることより、Webへ移せる注文を見極め、例外だけ人が扱う状態を作る方が現実的です。

導入前後の注文経路の比率、確認の戻り、入力ミスを継続して見ると、受注システムの効果と次に直す場所を社内へ説明しやすくなります。

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